【第6期募集要項】
基本コース(舞台演技のメソッド+映像)
講師:レオニード・アニシモフ
期間:2018年10月8日(月)~2019年7月9日(火)
*上記期間中の
前半5ヵ月は、毎週 月・火 18:30~22:00
後半5ヵ月は、毎週 月・火・水 18:30~22:00
映像コース
講師:荻久保則男
期間:2019年2月7日(水)~2019年7月9日(火)
毎週 水曜日 18:30~22:00
基本コースプログラム
スタニスラフスキー・システムの中で最も重要、且つ最も日本人に適している『行動分析のメソッド』と『身体的行動のメソッド』を使い、舞台上で生きた人間として存在する(『生きる』)とは何か?を体験して行きます。校長アニシモフは、俳優にとって欠かせない『真実の感覚』を得る為にはチェーホフ等、古典作家が適していると言います。
第6期も、具体的な作品を題材として取りあげ分析・役作りを経て卒業公演で成果を発表します。(卒業公演は2019年7月を予定)
授業料: 基本コース(演技+映像) 入所金20万円+月3万円×10ヵ月
会場:東京ノーヴイ・レパートリーシアター(下北沢徒歩3分)
募集人数:25名
資格:年齢、経験不問
面接:受講希望の方は、アニシモフのアシスタント講師による面接があります。
お問い合わせ頂いた際、日程をご案内させて頂きます。
《スタニスラフスキー・アカデミーを終えて》
※受講生の方の許可を頂き、感想を掲載させて頂いています。
「人生と芝居 」
六年前に生き方を変えようと人生の目的を設定し、何かが足りない…何だろう…
といつも考えてました。
今、とても楽です。
5年前に演劇に携わり、これ以上ウソをやりたくないと、アカデミークラスに入り、真実がいかに難しいかを痛感しました。
欲しかった、上演許可を校長よりいただき、嬉しいです。
何度も演じ、役に近づきたいと思いますし、演劇芸術に携わる限り、芸術家として育ち、立てる様にこれからも見守って下さい。
アニシモフ校長、アシスタントの皆さま、クラスの皆さま、ありがとうございました。
心より御礼申し上げます。
(スタニスラフスキー・アカデミー第1期生 寛子さん)
アニシモフ先生の講義では、常に「人生で大切なものは何か。」を繰り返し問われていたように思います。
演劇を学ぶことを通して、人生の奴隷から人生の主人へと成長できるというのも素晴らしいアイディアだと思いました。
豊富な経験と知識を持つアニシモフ先生が厳選したトレーニングにも相当の価値がありますが、重い社会的責任を帯びた俳優・演出家の持つべき心のありかたを教えられたことも、とてもありがたいことだったと思います。
授業は、とても密度が濃く、授業開始から矢継ぎ早に重要事項の講義がつづくので大変でしたが、そのおかげで10ヶ月という期間の中で、とても多くのものを学ぶことができました。
自分は演劇経験がゼロでしたが、講義を着実に受けて、トレーニングを実践していくことで、十分に授業についていくことができました。
トレーニングでは、「思考する」ということの大変さを、存分に味わわされることになりましたが、この作業は、実人生でも継続していきたいと思います。それが、自分のためにも、周囲の人のためにも良い結果をもたらすのではないかと思います。
アニシモフ先生の講義は、人間としての成長と俳優・演出家としての成長を分離できないものとして進められるので、どんな人にも価値のあるものだと思いました。
本物のスタニスラフスキーシステムをこのような短期間でご教授いただけたということに、深く感謝しております。
(スタニスラフスキー・アカデミー第1期生 Oさん)
ここ3~4年間に、短期間のマスター・クラスを数回受講したことがあります。
確かに、毎回、目から鱗のような発見がありましたが、今回の10か月に及ぶアカデミーは「じっくり、ゆっくり」で、実に贅沢な体験でした。
ことに、最近のマスター・クラスからみられるようになった
「演出を学ぶ者と俳優として研鑽を積む者がひとつのグループを作って、ともに創造活動の第一歩を学ぶ」
という試みには、なるほど短期間ではなく、最低でもこのくらいの期間(10か月)が必要だと実感しました。
個人的には、私にはハードルが少々高いように思われました。
言葉や知識については、「じっくり、ゆっくり」のおかげで、これまでのバラバラ状態から抜け出すことができましたが、戯曲を心で読むこと、戯曲のもつ複雑さからシンプルに事件の流れをみつけること、作者のテーマと理念から外れないこと、そして自分の超課題を大切に育てること、の難しさが骨身に沁みました。
俳優さんたちへの責任も果たせませんでしたが、先生が助けてくださり、その魔法を「具体的に」目の当たりにできたことは本当にありがたく、この体験は生涯の財産、あの世へのお土産になると思います。
※因みに、私の生活年齢は一期生中で最高、なんと先生よりずっと高齢なので、ついこういう表現になってしまいます。
先生をはじめ、チームの俳優さんたち、またほかのアカデミー生の皆さんの励ましや支えのおかげで、何とか修了まで漕ぎつけたことに感謝しています。
また、事務局長をはじめ、スタッフの方々がいつも見守っていてくださったことも大きな支えでした。「ゆっくり育て~、ゆっくり大きくなあれ~」と優しく揺りかごを揺らし続けてくださった天使のような皆さんに、あらためて感謝を捧げたいと思います。
(スタニスラフスキー・アカデミー第1期生 演出コース 森高桂子さん)
10ヶ月のアカデミーを振り返って1番感じたことは演劇の深さでした。
今までいくつかの俳優養成所に通ったり、多くの役者、演出家、監督の方に会って話を聞いたりしていたのですが、ほとんど表面上の演技のことばかりでした。
そのことに不満を感じていた時にアカデミーの存在を知り、通い始めたのですが、アカデミーでのアニシモフさんの授業は科学や哲学、意識、エネルギーなどの話があり衝撃的でした。
あまりの情報量の多さで10ヶ月ではほんの少ししか吸収できませんでしたが、アカデミーに通う前と比べると圧倒的に演劇に対する考えが変わりました。
本当にアカデミーに出会えて良かったです。
これからもスタニスラフスキー・システムを学んでいきたいと思います。
(スタニスラフスキー・アカデミー第1期生 藤巻裕人さん)
この10ヶ月間を通して行動分析のメソッドと身体的行動のメソッドを学ばせていただきました。
行動分析のメソッドの一つに一幕の戯曲を使う方法があるのですが、課題と行動を決めるためには戯曲に書いてある台詞の裏側までイメージして決める必要があるので大変脳みそを使いました。
身体的行動のメソッドについては、相手と交流をすることの重要性について学んだことが特に印象に残っています。
このメソッドは相手の行動に対して超課題を踏まえた上で自分がどう行動するのか、相手をどういう風にしたいから自分はこういう行動をするというものでした。
アニシモフ校長が仰っていましたが、スタニスラフスキー・システムは演劇のためにあるのではなく人生という舞台に取り入れられることさえできるシステムなのだと言っていました。
私はこのことを聞いて人々の人生を豊かにするためのツールとして応用可能であると確信しました。
より多くの人の良心を目覚めさせたいという思いでこのアカデミーを始め全世界に向けて行動を起こしているアニシモフ校長の芸術活動の仲間になれたことは誇りに思っています。
(スタニスラフスキー・アカデミー第1期生 演出家 shoさん)
あっという間に過ぎた10か月間は私にとってとても貴重な時間でした。
意識を高めなければならない、人間の人生というのは意識の人生だ、というアニシモフ先生の言葉が耳について離れません。
いろいろなことを教えていただきました。
戯曲の分析の仕方、行動、身体的行動のメソッド、行動分析のメソッド、驚きのメソッド、オノマトペのメソッドなど。
一見単純なことをアニシモフ先生の指導のもと、集中して誠実に真摯にやっていくと、魔法のようにみんなが変わりました。自分も変わったような気がしました。
そういうことによって自分が少しずつ変わって、自分の人生をどう生きるか、ということのヒントにもなってきました。人生と舞台は繋がっていて、登場人物の障害を考えながら、いつしか自分の人生における障害を考えていたりしました。提案された状況を分析し、その中にある障害を克服しようとすることによって行動が生まれ、行動するから感情が湧く。
戯曲の断片や事件に名前をつけるように、自分の人生における事件に名前をつけると事態が変わる、というふうにアニシモフ先生がおっしゃっていましたが、そういうふうに自分の人生を見ると、確かにいろんな視点から客観的に自分に与えられている人生の状況がわかってくるように思いました。
「この世に生まれてきたからには創造活動をするべきだ」
「闘う相手は自分しかいない。自分の最大の敵は自分だけだ」
「現世に幸福を探してはならない。精神生活の中にしか幸福はありえない」
「自分の外には何もない。いちばん興味深いことは自分の中にしかない」
これらの言葉が心に残っています。
こういうものを基にして演劇に向き合うのだ、と感じました。
私がいちばん充実していたのは、最後の二週間でした。
「すべてのものに愛情や優しさを感じ、安らかな気持ちになって、魂を清めなさい」
というアニシモフ先生の言葉を何度も思い浮かべながら、コーニリアの超課題、貫徹行動、行動、身体的行動、オノマトペなどを考えて、私を彼女に、彼女を私に近づけようと奮闘した日々。
発表のときは、本当に観客のことを忘れて、コーニリアとして考え、行動することができた、という不思議な感触がありました。
何ともいえない、感動的な自己感覚でした。
観ている人たちにどう見えていたかはわかりませんが、たしかにあのとき私は自分を忘れていました。
あの感覚、感触はもう二度と味わえないかもしれません。
(スタニスラフスキー・アカデミー第1期生 紀子さん)